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第一章   エクスフィアに導かれて

時は物語の終わった半年後・・・。
勇者達は別々に、自分の夢見る道へと進んでいた。

ここは平和なシンフォニアの世界、シルヴァラント。
「よぉし!今日もいっぱい集まったな!」
彼は、袋の中のエクスフィアをジャラジャラ鳴らしながら言った。
そして周りを見回し、足元のエクスフィアに気づいた。

ロイドは、世界を統合した。
つまりは世界を救った。----- かつての仲間と一緒に。
そのロイドは今、エクスフィアを回収している。
----- もうエクスフィアの犠牲になる人がいなくなるように-----
それは、ロイドだけではなく、父のクラトスや、コレットたちみんなの願いでもあった。
そして、何処かでコレットもエクスフィアを回収してくれている。
少し経ったらまた会おう、と2人で約束した。
みんなもそれぞれ違うことをしていた。
自分のやりたいことを。
そして・・・
自分の信念というものを信じて。
「みんな、今頃何してるのかな?きっと、自分のやりたいようにやってるんだろうな。今度会うときが楽しみだぜ!」
ロイドはそう叫び、今回収したエクスフィアを袋に入れた。

その頃のみんなは、というと・・・。

ジーニアスとリフィルは、ハーフエルフを認めてもらうために、世界を旅している。
2人のおかげで、今世界は少しずつだけれども、ハーフエルフを認めてきていた。
今この時も、人にハーフエルフの素晴らしさを、そして人間とエルフと全くかわらないヒトだということを、みんなに理解してもらおうと、必死に頑張っているのだろう。

「ハーフエルフのどこが悪いの?僕達も、君も、みんなと一緒なんだ。一緒にいる権利があるんだよ!ハーフエルフだからなんて、全っ然関係ないよ!」
「そう。だから安心して。私達は今、ハーフエルフを認めてもらおうと世界をまわっているの。だから、あなたも頑張ってね。ハーフエルフは、何も悪くはないのだから。」
「うん・・・。僕頑張ってみるよ。ありがとう、お兄ちゃん、お姉ちゃん。」
そう言ってハーフエルフの少年は、人間の友達の方に駆け出していった。

しいなは今、ミズホの村の頭領として・・・
そして忍者として頑張っている。
世界が統合されてすぐは、シルヴァラントとテセアラが少しでも友好関係になるように、ゼロスの頼みで2つの世界の国交などを引き受けた。

今日もみんなに指示を出す、頼もしい頭領。
「みんな、今日はこの情報を集めるよ!手が空いてる者は、こっちの情報収集にまわって!さて・・・今日も一日、頑張るとしますか!」

ゼロスは、半年前は神子として、シルヴァラントとテセアラができるだけ交流をできるように勤めていた。
時には、しいなと行動をともにした。
そのおかげで、半年経った今ではシルヴァラントとテセアラは「アセリア」という名前になった。
2つの世界は1つになれたのも、世界が平和であるのも、この人がいるから、なのである。

今も王からの任務を終了し、王のもとに報告に来た。
「王、任務完了しました。これからこの世界は、アセリアとなったのですね。早速国民に知らせてきます。」
彼は、王に礼をし、部屋を出た。
そして、いつもの彼に戻ってこう言った。
「・・・さ〜てと、知らせた後は、女の子ナンパにでも行くか!でひゃひゃひゃ。待ってろよ〜〜、俺のハニーたち!!」

プレセアとリーガルも、2つの世界がわかりあえるようにレザレノ・カンパニーでテキパキと仕事をしている。
2人の仕事ぶりは、天下のレザレノ・カンパニーの中でも一番だろう。

「リーガルさん、この箱はこっちでいいですか?あと、この書類は終わりました。」
「うむ。ありがとう。箱は・・・そこでいいだろう。・・・今入った情報によると、この世界はアセリアと呼ばれるらしい。そして年号も、アセリア暦になる。神子が流した情報だな。いや・・・もう神子ではないのだったな。ゼロスも、王の下で頑張っている。」
「そうですか。ゼロス君も・・・みなさんもこの空の下の何処かで----- 頑張っているのですね。私達も負けないように、頑張りましょう。」
「・・・ああ。共に頑張ろう。」

クラトスとユアンは、遥かかなたの遠い星、デリス・カーラーンで天使たちの使ったエクスフィアを回収している。
エクスフィアを回収して、それを宇宙へ捨てているのだ。

「クラトス、お前・・・本当にデリス・カーラーンに来てよかったのか?」
「今さら何を言う。これでよかったのだ。・・・だが----- いつかは戻りたいな。皆の成長した姿が見たい・・・というのは柄ではないがな。」
「・・・フ。本当にお前の柄ではないな。まぁ・・・悪くはないだろう。特にロイドは見たいのだろう?」
「・・・・・・。」

コレットは、エクスフィアを集めながら、ロイドとみんなを時々思い出していた。
あんな大人数で旅をした後に、一人旅というのはやはり寂しいものがあるのだろう。
しかし、そんなことも感じさせないくらい、彼女は頑張っていた。

青空を見上げながら彼女は言った。
「結構エクスフィア、集まったけど・・・。ロイドはどのくらい集めたかな?きっと私の2倍も3倍も集めているんだろうなぁ。私も頑張らなきゃ!」
そう言って彼女は風の吹くほうへ、駆け出して言った。

----- みんながそれぞれ選んだ道へと歩き初めていた時、事は起きたのだ。
 
ロイドはさっき道端で拾ったエクスフィアを見て、驚いた。
「わっ!このエクスフィア光ってるぞ!俺が母さんの助けを借りた時みたいに・・・。」
そのエクスフィアはとても眩しい、強い光をいきなり放ったのだ。
まるで------- 何かを伝えたいような光だった。
しかし、そんなことはもちろんロイドが知るはずもない。
「それにしても・・・あれからもう半年も経ったのか。早いな〜。」
ロイドがのんきなことを言っている間に、エクスフィアの光が増してきた。
「・・・わ!この光・・・強くなり始めてるぞ!でも、投げ出すわけにもいかないし・・・。」
結局、ロイドは光ったままのエクスフィアを持ちながら、困り果てた。

「ユアン、さっき回収したエクスフィアが光を放ち始めたのだが・・・。これは何だ?」
クラトスは困ったという感じで、手の中のエクスフィアを見ながら言った。
当然、ユアンは驚いた。
「何!?そんなことがあるのか?どうせ冗談・・・なわけないか。見せてみろ。」
そう。ここはデリス・カーラーン。
こっちも2人で光るエクスフィアを見て、驚いていた。
むしろこれを見て、驚かない人などいないだろう。
何しろ、光るエクスフィアなんて聞いたことも、ましてや見たことなんて普通はないのだから。

しかしクラトスは、ロイドに羽が生えた時にエクスフィアが光ったのを見た。
アンナの力を借りたから・・・そう、ロイドとクラトスたちは思っている。
家族の絆があれば-------- 何でも可能だから。

だが、これは普通のエクスフィア。
しかも今誰にも装備されていないエクスフィア、だ。
どう考えても無理があるだろう。
何が起こったのか全く分からず、さすがのクラトスとユアンでも驚いた。

3人が、同時に光出したエクスフィアを不思議そうに
そして困惑しながら見つめていると、いきなり光が増えて3人を包みこんだ。
「何だ!?眩しい・・・」
「何!?」
「な・・・」
3人は、光に包み込まれ、目の前が真っ白になった。
ずっと、何も見えない世界が続いた。
何をしてもこの真っ白な世界がずっと続く。
手を伸ばしても、足を動かしても、首を振っても、
・・・・・・変わらない世界。

----- そして3人は消えた。
存在自体が消えたのではない。
シンフォニアの世界から消えたのだ。
その後、3人の勇者はエクスフィアで、他の世界に導かれていったのだった。