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キール君の山登り
キール「つ・・・疲れた・・・。」

リッド「いきなり何言ってんだキール。下りだぞ?」

キール「疲れるものは疲れる。お前みたいな体力バカと僕は違うんだ!そこを理解してもらいたいね!」

ファラ「まぁまぁ二人とも。もうすぐ山を下り終わるから喧嘩しないの。」

メルディ「〇※=%#〜!」

ファラ「ほら、メルディも二人に喧嘩してほしくないって。」

キール「今のは、二人は仲良しだね、と訳すんだ。・・・メルディ、全く違うぞ?」

ファラ「いいのいいの!幼馴染なんだから、仲が良くて当たり前!」

リッド「お〜い!もう降りたぞ〜!お前らも早く降りてこ〜い!」

キール「Σ早いぞ!?やはり筋肉バカか・・・。」

ファラ「キール!早く〜〜!!」

メルディ「×@¥&л★」

キール「・・・もういやだぁ!(←女の子に負けた可哀想な男子)」



リッド「で?天才キールさん、次は何処に行くのでしょうかね?天才キールさんでもわからなかったセレスティア語を理解できる人なんているのでしょうかぁ?」

キール「そのムカつく喋り方をやめろ。で、ともかく次はモルルへ向かおう。」

ファラ「まぁまぁ、キール怒らないであげてね。でも何であんなところに行くの?」

キール「そこにいるマゼット博士がセレスティア語を理解できるかもしれない。あのお方は真の天才だったからな。」

メルディ「Яб+жΨ!!」

キール「ああ、早く行こう。・・・・・・あ!すまない忘れ物をした。また頂上へ登ってく・・・。」

ファラ「そっか。わかった!それじゃ、キールは忘れ物を取りに行って。私たちは食材がきれたから、ミンツに買いに行くから!」

キール「ファラ?ちょっと待・・・。」

リッド「そうしようぜ!俺もう腹減って動けねぇよ(ニヤッ)」

キール「(Σリッド気付いてるな!?だったら何故一緒に行ってくれないんだぁ!)」

メルディ「%£ΦΩωξ」

ファラ「あ、メルディ待って。じゃ、買い物したらここに来るから!あとでここに集合!じゃ、キール気をつけてね!」

キール「ファラ!・・・・・・聞こえてない、か。」

リッド「買い物したらここに来るから!じゃ、キール気をつけてね♪」

キール「似てない、気持ち悪い、仲間を見捨てる。最悪の三拍子がそろったな。」

リッド「う・・・うるさいなっ!第一、モンスターは岩で閉じ込めたからいないだろ。」

キール「万が一の可能性を考えて、だ!」

リッド「モンスターが出てきてるっていうのか?だったらお前が頑張ればいいゃねぇか。じゃあな!」

キール「リッド!お前まで・・・!くそっ!登るしかないか・・・。」(←半泣き



キール「はぁ・・・。やっとさっき休んでいた所にたどり着いた・・・。少し休憩するか。ここまで無事に登れて来れてよかっ・・・っとおわぁ!」

ドン!

やたらと長い学生服を踏んでしまったキール。

当然、転ばないはずはない。

キール「イタタタ・・・。」

ゴロゴロゴロ・・・ドン!!!

キール「何だ!?上の方から何か凄まじい音が聞こえたぞ?」

キールはそれが何なのか、わかっているがそう認めたくはなかった。

・・・それが、岩の転がる音と、岩が何処かへ落ちる音だというのは。

キール「気のせいだ気のせい!さぁて、登るか!」

と、威勢良く登ったキール。

その先にあったのは・・・

岩で塞がれていた洞穴ではなく、ぽっかりと口が開いた洞穴だった。

そこから風が吹き、キールの髪が揺れる。

キール「じょ、冗談じゃない!何でリッド達が塞いだ洞穴が開いてるんだ!?まさか・・・モンスターが出ているわけでじゃ・・・ない、よな?」

モンスターは・・・・・・

キールの期待を裏切らずに、背後に現われた。

キール「うわぁ!?ロ、ロッキーホーク!?そんな!何でよりにもよって、移動速度が速いやつんなんだよっ!」

モンスターに背を向け、思い切りダッシュを始めたキール。

しかし、やはり飛んでいる敵にはかなわない。すぐに追いつかれてしまった。

キール「く、来るなぁ!・・・あ!ホーリィボトルが一つだけある!えいっ!」

善は急げ(善でも何でもないが)という言葉に従い、キールは自分の周りにホーリィボトルを振り撒いた。

それが運良くロッキーホークにもかかったらしく、一声鳴いてどこかへ飛んでいった。

キール「はぁ・・・。これでしばらくはモンスターが襲い掛かってくることはないだろう。」

安心し、ゆっくり観測所を目指して登山する。



途中、辛うじて魔物とは出くわさなかったが、もう一箇所だけ岩が消えていた所があった。

・・・帰りは大丈夫なのか、キール君・・・?



数時間後、目的地に到着した。

キール「よし。着いたぞ。あいつらといても読書はあまりできなさそうだが、この本は必要不可欠なんだっ!・・・さて。ホーリィボトルの効果が切れないうちに、さっさと下山しなくてはな。」

バタン。キールはドアを閉め、さっさと観測所を後にした。

急いで下山、といきたいところだったが、一方通行の狭い橋に・・・

キール「何だあいつ!?まさか・・・ロックゴーレムか!?」

・・・橋のちょうど真ん中に、ロッキーゴーレムが陣取っていた。

キール「あいつを僕一人で倒すなんて無理だが、今の僕にはホーリィボトルがあるっ!さあ何処かに行けロックゴーレム!」

ロックゴーレムが後方のキールに気付いた!

少々遅いが、怯える様子も全く見せずにキールの方へドシドシと歩いてきた。

キール「何でだ!?僕にはホーリィボ・・・・ああ!切れてる!(滝汗)」

とキールが独り言を言っている間にも、ロックゴーレムはどんどん近づいてくる。

キール君、絶体絶命か!?

と思いきや、キールの脳裏にひとつのことがよぎった。

キール「そういえば、ロックゴーレムは水に弱いとミンツの大学で習った!そうと決まれば・・・!」

キールは、まだロックゴーレムは遠くにいることを悟り、早々と手を動かして詠唱を始めた。

キール「・・・・・・アクアエッジ!」

水の塊がキールの手前のいたロックゴーレムを切り裂く!

ガラガラと音を出して、ロックゴーレムは崩れ、消えていった。

そしてロックゴーレムとキールの距離が近かったため、アクアエッジの水がキールにも降りかかってしまった。

キール「あぁ〜、ミンツ大学の制服がびしょ濡れだ!」

ぶつぶつ文句を言いながら橋を渡りきり、少しペースを速めて岩山を降りる。

洞穴の手前で注意深く周囲を見渡し、モンスターがいないことを確認して下山をした。

キール「何で僕がこんな目に・・・。リッドたちがついてくればこんなことはなかったはずだ!だいたいリッドとファラは(以下略)」



という調子で、何とか途中の休憩所までやってきたキール。

キール「(・・・つ、疲れたが、遅くなってリッドに皮肉を言われたら嫌だからな。・・・早く出発しよう。)」

こういう考えからキールは、今度はあまり休まずに先を急いだ。

急いだため、途中かなり転びそうになったところはあったが、なんとか堪えた。

キール「やったぁ!やっと山を降りられた!本当に疲れたぞ!!」

よかったねキール君。・・・みんながそう思った。

・・・が、矢先に空中から何かがキールを襲った!

キール「さっきのロッキーホーク!?まだ僕を狙う気なのかっ!」

混乱した頭の中を懸命に整理するキール。

そしてキールは少しでも魔物と距離をとるために、後退し始めた。

しかし事態はキールの頑張りを尻目に、見事に悪化してしまった。

キール「うわぁ!」

ドン!

登山と時と同じく、制服を踏んでしまい、転んでしまった。

ロッキーホーク「グアァ!!」

キール「痛っ!」

いきなりキールの右の肩に激痛が走った。

もう一匹ロッキーホークがいたのだ!

しかし標的が転んだので、狙いが定まらなかったのかキールは少ししか傷ついてない。

・・・キールにしてみれば、九死に一生を得たのだが。

キール「(落ち着け・・・!何かこの状況を打破できる策が絶対にあるはずだ!)」

2匹のロッキーホークが現われたにも関わらず、辛うじて冷静を保ち続けるキール。

・・・だが、考えるだけ無駄だった。

キールの背後から、シャアアという音が微かに聞こえた。

振り向くと、そこにはアローテイルが!

キール「そんな!か、囲まれた!くそ!」

これこそまさに八方塞の状態!

・・・その時!

ザシュ!

わけがわからないが、さっきまで頭上を飛んでいたロッキーホークが、キールのもとへ墜落してきたのだ!

まるで何かが斬れるような、そんな音と共に。

リッド「いや〜、無事かキール?」

キール「あ、リッド!」

ファラ「まだいるよキール!飛燕連脚!!」

連続でファラの蹴りを入れられたロッキーホーク。

リッドの時とは違い、ロッキーホークは空中で瞬時に消えてしまった。

メルディ「・・・ライトニング!」

小規模の雷がアローテイルに落ちた。

実は密かに弱点を突いたメルディ。なかなか侮れない。

何もせずに、アローテイルは消えていった。

キール「・・・ありがとう、みんな(ボソリ)」

ファラ「え?キール何か言った?」

キール「いや、何も。(照)」



何はともあれ、3人の救世主のおかげで無事に忘れ物を取りに行くことができたキール。

あの後散々リッドに馬鹿にされたが、結構リッドに感謝していたりした。

ファラとメルディには正直に感謝していたが、なかなか御礼の言葉がでなかった。

キールは、素直じゃないなと自分を理解した。



リッド「なぁキール。観測所に何取りに戻ったんだ?」

キール「レオノア百科全書さ!実は急いでたから、4章を忘れてきてしまったんだ。」

リッド「・・・今すぐ戻して来い!」